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第四週目 (めまぐるしい六週間)
2005年5月1日の週
西尾のハイムの実邸を拝見
西尾展示場の近くに西山さんが担当したパルフェがある。
Yさん一家が住んでいる。
おばあちゃんと夫婦と子供が三人。比較的私たちの家族構成に近い。
「一度、実際に住んでいるセキスイハイムを見ていただきたいと思います。
建物や装備や内装などがよく分かるはずです。
また施主様の意見も参考になると思います」
との西山さんの勧めで訪問することになった。
展示場以外のハイムの家に入るのは初めて。
ブラウンのタイルに、太陽光、オール電化というハイム得意の家だった。
私がYさんの家で特に印象に残ったのは、玄関ホール正面の装飾だった。
INAXのエコカラットを壁に張った、温もりと品がある飾り。
これを見た印象が強くて、わが家の玄関もエコカラットで飾ることになる。
Yさん夫婦がハイムの家に満足していることは、表情から分かる。
Yさんも建替えだったそうだ。建替え中の仮住まいのことを尋ねると
「西山さんがアパート探しから引越業者まで、全部やってくれて助かりました」とのこと。
西山さんのポイントも高い。でも西山さんてそこまでやってくれるんだと感心するような、あきれるような感じ。
カーテン・照明・エアコンなどもハイムから購入したもので、施主が用意したものはほとんどない。
西山さんが見せたくなる気持ちも分かる。
自分たちがハイムの家に住んでいる光景をイメージしてみる。う〜ん、悪くないかも。
あれっ、完全にその気になりつつある。
ゴールデンウィーク初日 早朝
ゴールデンウィーク初日の朝、トヨタホームの佐藤さんがプランを持ってくる。
朝の爽やかな雰囲気と佐藤さんはマッチするように思う。
ハイムも良いが、トヨタのプランに期待しているのも事実だ。
起きてから、いつものように新聞を玄関のポストまで取りに行った。驚くことに、既に来客があったようだ。
ポストの中に大きな封筒が入っていた。
「昨夜は入っていなかったけど、何かな」と思って見てみると
ハイムの西山さんからだ。ハイムの優位性を解説した出来合いの提案書と手書きの手紙が入っていた。
どこよりもハイムの家はDavidさんに、満足を与える事ができますという内容だった。
夜中か早朝か分からないけど持って来たらしい。がんばり屋の西山さんには頭が下がった。
同時に「西山さん、ちょっとやり過ぎ」という感じもした。
二人を天秤に掛けていることに、奇妙な罪悪感を感じる。
「どちらかで建てることになるのだろうか…」と心の中で考える。
「どちらでも建てないという選択肢もあるのか…」とも思う。
「第三のハウスメーカーか…それとも今のままの家に住むか…」
新聞とハイムの封筒を抱えて、古い家に入る。
トヨタホームのプラン 一回目
佐藤さんが来て、説明を聞く。
家族の目が図面に集中する。井戸は残してあるというよりも、井戸ポンプの水で遊ぶ場所があり、
その周りに庭があり、家がコの字型にその空間を囲む形になっている。
見捨てられそうになっていた井戸が、一躍主人公になっている。感動的。
随所に面白いアイディアが盛り込まれている。
建物自体はハイムが良いが、アイディアはトヨタの方が面白いというのが率直な感想。
続いて値段。ハイムより確かに安い。でも期待したほどではない。
西山さんに「トヨタは安い」と刷り込まれていたので、実際の金額を見ても驚かない。
これも西山さんにコントロールされているのかなと思う。
価格面で気になっていることを聞く。
「タイルにしたらどうなりますか?」
「ハイムさんのような全面タイルはできません。一階部分のみのタイル張りになりますが300万円ほどUPします」
「太陽光を乗せたら?」
「経済性を考えると、太陽光がお得かどうかは疑問ですが、乗せるとすると200万円くらいのUPになります」
ハイムと同じ仕様に合わせると、価格差は無くなってしまうのか…と心の中で思う。
「値引きはどうなのですか?」
「これは最終局面まで言いたくないのですが、実際のところ、現時点でかなり引いていますので、これ以上の大きな
値引きは厳しいです。ただ決めてきただけるのであれば最大限頑張ります」
確かにHさんの紹介ということで、Hさんが受けたのと同程度の値引きが既に入っている。
「トヨタはあまり値引きませんよ」とHさんにも言われている。
佐藤さんは、プランの細部を手直しして10日後に持って来ることになった。
ハイムの頻繁の訪問に比較して、トヨタはのんびりして余裕がある。そのことが少し心配。
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トヨタホームのひらめきで
生き延びることになった井戸。
写真は入居直後の様子。
インターネットで買った
手動ポンプで水を汲む。
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施主手配の解体業者
建て直し時に無視できないのが、以前の家の解体費用だ。
しかもわが家は、半分が鉄骨なので木造の解体よりも高い。
ハイムの解体費用の見積が260万円。トヨタが220万円。何でもハイムは高いな。
解体作業は、家を壊して更地にするだけなので、どこに頼んでも同じだと思う。
ならば、安いところに頼みたい。
西山さんや佐藤さんに聞くと、「ご自分で手配されても結構です」とのことだった。
ただ、西山さんは「不法投棄等をしている悪質業者もいるので十分に注意して下さい。
また、解体中にクレーンなどが倒れて周りの家に損害を与えた場合も、私どもでしたら
セキスイハイムが責任を持って対応します」と言っていた。
電話帳で比較的大きな会社を調べ2社に電話した。私が家にいる土曜日に下見に来てもらった。
2社とも家を見回り、大きさなどを測って行った。
間もなく見積がFAXで届いた。
C社が160万円。K社が180万円だった。
C社とハイムではちょうど100万円違う。
これは大きな違いだ。家を壊すことになったら、C社にお願いすることに決めた。
しかし、このC社が後にトラブルを起こすことになる。
西山さんの忠告が当たった形だ。
ハイムのプラン修正
土曜日の夕方に西山さんが来た。
こちらとしてはプランの変更をお願いしたいのだが、西山さんは私たちのトヨタに対する考えを知りたがっているようだ。
「トヨタは安いけど、どちらにするかまだ決めてません」と言った。
「そうですか…」と西山さん
「難しいね」と私。
トヨタホームで気に入った点を説明すると、「勿論ハイムでもできます」という返事だった。
それならということで、トヨタのアイディアで使えそうなものをハイムのプランに組み込むことになった。
人のふんどしで相撲をとっているような気がしないこともないが、まあそんなものか。
トヨタのプランにしても、西山さんと練ったプランが私たちの頭の中にある状態で佐藤さんと話をしたので
トヨタのプランも、ほとんどはハイムのプランの基礎の上に建っていると言えるかもしれない。
結局、こうしてハイムのプランでも井戸を残すことになった。玄関は思いっきり広めに、納屋も広めになどなど…。
トヨタホームは三角屋根なのでハイムでも三角屋根に…と思うが、屋根に関しては簡単ではない。
ハイムの二階建ての平屋根タイプをパルフェと呼び、三角屋根タイプをドマーニと呼ぶ。
ドマーニはパルフェと比べて高価だ。しかも屋根に並べられる太陽電池の枚数も少なくなり経済性も劣る。
私はパルフェで満足だった。外観も私の感覚ではかっこいいものだし、ドマーニは贅沢に思えた。
一方、妻は平屋根が不満らしい。平屋根とタイルでは、まるで歯医者さんに見えるというのだ。
三角屋根でないと自分の家というイメージが湧かないらしい。
それで、これからはパルフェとドマーニの二種類で西山さんにプランを作ってもらうことになった。
三階建てのデシオから、二階建てのパルフェにして価格を抑えたのに、三角屋根のドマーニにしたら
価格は振り出しに戻ってしまうかもしれない。 資金面で本当に大丈夫か不安になる。
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